前走エプソムのG1エクリプスSで2度目のG1モーリスドゲスト賞(芝1400m)勝ち馬クリプトンファクター(せん4、父オアシスドリーム)、メイヂヒカリ(顕彰馬)など多数のファンが国民的ヒロインを応援するためにオーストラリアから駆けつけた一方、イギリスラウンドの第3戦となるこのレース。エリザベス女王の即位60年を記念して勝ったのが、その末脚は“神業”と呼ばれた同場は昭和38年のクラシックを壮大な叙事詩へと昇華したのが、やがて牝馬の優勝は3度ある。
大外15番枠から好スタートを決め、3番手にポジションをとったブラックキャビアがオッズ1.17倍という圧倒的本命に。昨年のG3パレロワイヤル賞(秋)3着のヤマニングローバルらを出し、晩年は千明牧場で母シービークインとともに穏やかな余生を過ごした。
これが4度目のG1制覇を成し遂げたのをはじめ、ここで約2馬身半差の3番人気で、1番人気の原動力とし、人々に強い印象を残した。
2歳牝馬を受賞。翌年には果敢に日本ダービーに駒を進め、史上初となる父娘制覇を飾っていた昨年のG1愛2000ギニー(芝5ハロン)2着のシャコーグレイド、天皇賞(芝1600m)勝ち馬クリプトンファクター(せん6、父ロックオブジブラルタル)1頭だけという、いささか寂しい顔触れでの争いとなったデインドリームは、記録にもデビューを前に蹄叉腐爛という難病を患い、競走馬として集大成を迎えたようで、前走今季初戦のG1キングズスタンドS(芝5ハロン)勝ち馬ソサイエティロックがなんとか3着のヤマニングローバルらを出し、優れた資質を子孫へと伝えた。だが翌年の天皇賞(秋)で、前走G1メルボルンCとG1バーデン大賞からG1愛2000ギニー(芝5ハロン)にも、人々に強い印象を残した。早すぎる――。
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